309: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 13:33:35 ID:K4/uZtyh0
最近やっと片がついた修羅場を投下。 
長くなるかもだけど、最後まで読んでいただければ幸いです。 

私子…大学2年生  
彼男…同じく大2  
A子…私子、彼男の同級生 
友子…上記3人と同い年だが留年したため大1 
友彼…社会人 

私子と友子は小・中・高ずっと一緒の十年来の幼馴染。大学も学年は違うものの科、サークルは同じ。 
友子曰くこの切っても切れない腐れ縁は「運命の赤い糸」らしいが、私子は正直参っていた。というのも、友子の性格に問題がある。 
友子は若干メンヘラ入っていて、自傷癖有。自分語り大好きの構ってチャン。 

おまけに極度の恋愛体質で、彼女いようが略奪愛だろうが狙った獲物は必ず逃がさない正真正銘の肉食系女子。 
友子のおかげで巻き込まれたトラブルは数知れず。それでも私子は友子のことが憎めなかった。最早血の繋がって無い姉妹みたいなもんだし。 
そんな友子が大学入学早々失恋した。友子の元カレの友彼とは、珍しく長く続いていて私子とも面識があった。 

引用元: ◇修羅場◇part98





誠実そうで何より友子の事を大切にしていた友彼だったが、友子曰く「最悪な」別れ方(原因は未だ不明)をしてしまったそうな。
友子は友彼に未練タラタラで、とにかくヨリを戻したいらしく必死。私子も何度か相談を受け、その度拙いながらもアドバイスをしたりして、友子の恋を応援していた。

310: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 13:47:28 ID:K4/uZtyh0
そんなある日、サークルを通して知り合い、趣味が同じだったことから急激に仲良くなったA子と彼氏をそれぞれ紹介し合う事に。

当日、待ち合わせ場所へ向かうと何やら見覚えのある顔がA子と仲良さ気に腕を組んでるではないか。
よくよく見ると、なんとA子の彼氏は友子の泣く泣く別れた元カレ、友彼だと言う事が発覚。
私子&友彼唖然。とりあえずその場では平静を装い事なきを得たが、別れた直後即尋問開始。
何度かメールでやり取りをしていく内に浮気疑惑は晴れ(何でも友子と別れた直後ではA子と知り合ってすらいなかったらしい)たものの、
それから友彼は頻繁に私子に連絡をしてくるように。どうやら、A子には内緒で友子との話し合いの場を設けて欲しいらしい。

友彼としては新しい彼女もできた事だし心機一転、友子の事なんて忘れて暮らしていきたいんだと思う。私だって友彼の気持ちがよく分かった。
でも、友子の気持ちを考えるとどうしても実行には踏み出せなかった。それに、理由があるとはいえA子に内緒でA子の彼氏と元カノを引き合わせるなんて私にはできない。


とりあえず友子の友彼への気持ちを落ち着かせれば穏やかに話し合いをできるんじゃないかと、
男友達を紹介したりコンパのセッティングを試みたものの、友子は一向に誘いに乗らない。
失って初めて気付くものなのか、友子の中で友彼が相当美化されているのか、友子は友彼に首ったけ。
どうしたもんかと私は頭を悩ませていた。

それから数日後、付き合って半年が過ぎる彼男とまったり家デートを楽しんでいると、チャイムが鳴った。
私はここに越して来たばかりで訪問者は限られている。近所付き合いも限られてるし、宅配便が送られてくる予定も無い。
ましてやこんな非常識な時間に訪れて来るのは専ら友子に決まっている。私子は警戒心0であっさりドアを開けた。
すると、白いものが目に飛び込んできた。友子の手首に巻かれた包帯だった。

313: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 14:04:09 ID:K4/uZtyh0
目の前に立った友子は最後に会った日から一週間も経っていないのに、凄まじい変わり様だった。
目は真っ赤に充血していて、唇はカサカサに荒れている。髪も傷んでさながら老婆のよう。
あまりの姿に言葉が出ない。呆然と突っ立っていると、友子は乱暴に私子の襟首を掴んできた。

「裏切り者…ずっと信じてたのに…友彼を返してよ!!」

泣きながら私子の体を揺さぶる友子。その拍子に友子の鞄から小型のナイフが落ちた。
思わず友子を突き飛ばすと、意外にも簡単によろめいた。即座に傍にあった傘で防御。
すると中々帰ってこない私子を心配したのか、物音の大きさに驚いたのか、彼男が奥から顔を出した。

「お前ら何やってんだよ!」

玄関まで駆け寄ってくる彼男。すると友子の様子が急変。傍目から見ても分かるくらいに震えだした。
「彼氏…いたの?」と蚊の鳴くような声で呟く友子。あまりの恐怖に声が出ないためぶんぶん頷くと、バチィィン!平手が飛んだ。

「最低!!地獄に堕ちろ!!」

そう叫ぶと友子は夜の街へ消えて行った。いきなりの友子の暴挙に彼男大激怒。
追いかけようとする彼男を必死で抑えるのに大変だった。心当たりが多すぎてパ二クる私子。
友彼との話し合いの場をさっさと作らなかった事?隠れて連絡を取っていた事?彼女がいるのを黙っていた事?
謎は深まるばかりだった。

316: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 14:23:53 ID:K4/uZtyh0
それから友子は私子の前に姿を現さなくなった。
電話やメールも繋がらない。通知しても一緒だった為、携帯自体を変えてしまったのかもしれない。
家電にかけても結果は同じ。何度か家に訪れたが留守が多く、居てもバレバレの居留守を使われる。
そんな状態が一カ月余り続いた。今思えば完璧ストーカー。

それからまたしばらく経ったある日。A子に話があると大学から少し離れたカフェに呼び出された。
A子は落ち着かない様子で、立ったり座ったりを繰り返しす。言葉を詰まらせたり話を言い淀んだりすることも多い。
何度も何度も謝られてから、本題が切りだされた。おずおずと自分の携帯を差し出すA子。
そこには携帯の写メで、しかも被写体から遠く離れているという事もあってぼんやりと写った背格好くらいからしか確認できなかったが間違いない。

彼男と友子が腕を絡ませている姿がしかと撮りおさめられていた。

電話やメール、大学構内で話す事を渋っている様子から、何となく深刻な話だろうと思っていたがまさかここまでとは。
呆然とする私子に、この写真を撮った時の状況を事細かに話すA子。報告が遅くなってしまった事を詫びてから、私用があると慌ただしく席を立った。
取り残された私子はA子から転送してもらった写メをぼんやりと見つめていると、ある事に気付いた。
二人のバックに彼男のバイト先の店が見切れながらも写っていたのだ。珍しいデザインなので多分間違いない。
時計を確認すると丁度彼男のバイトが終わる頃。幸いここからバイト先は程近く、頑張れば歩いて行ける距離だった。
頭で考えるよりも先に体が動いて、私子は彼男のバイト先へ足早に向かった。

320: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 14:50:10 ID:K4/uZtyh0
バイト先へ着くと、調度いい時間になっていた。店から続々と顔見知りの店員さん達が出て来ている。
私は電柱の陰に身を潜め、彼男が出て来るのをただただ待った。心臓の音がうるさい。
しばらくすると、…ビンゴ。彼男が店から出てきた。しかも、隣にはぴったり寄り添う友子の姿が。
もうこれで浮気は確定。私子は証拠を撮りおさめようと震える手で携帯を鞄から取り出そうとしたその時。事態が急変。
なんと、彼男が友子の事を突き飛ばしたのだ。何で?私子がいる事がバレたから?…違う、彼男らは私がすぐ傍にいる事に気付いていない。
彼男が何かを友子に叫んだが、周りがうるさくてよく聞こえない。すると、再度友子が彼男に抱きつこうとした。
もう我慢できなくなって、私子は公衆の面前にもかかわらず大声で叫んでしまった。DQN行為申し訳ない。

「何してんの!?」

ようやく私子の姿に気付いた二人。彼男は驚きつつもすぐに私子の元に駆け寄り、一言二言言葉を交わす彼男。(バイト先に迎えに来てくれてありがとうとかそういうの)
若干拍子抜けする私子だったが、すぐに鬼の形相でこちらを睨みつける友子に気付き戦闘態勢を整えた。
すると、彼男が私子の肩を軽く抱いて友子の方へ向き直ると衝撃の発言を。

「だから、俺何度も言うように私子の事が好きで、付き合っているから友子さんの気持ちには応えられない。
 こうやって店にまで来られるとはっきり言って迷惑。お客さんとして訪れてくれるのは大歓迎だから。
 ごめん」

と頭を下げた。てっきり彼男と友子がデキていると勘違いしていた私子はホッと一安心。
例の写メもさっきこの目でしっかり見たように友子が猛アピールしている姿を撮ったものだったんだ。
ちゃんと彼男も拒否してくれたし、心苦しい思いをさせてしまったA子に謝らなきゃな…と呑気に考えていたのも束の間。
友子がガクンと膝から崩れ落ち、下から彼男の足をガッチリ挟み込んできた。そして号泣しながら

「お願いだから!二番目でいいからっあ!そうだっそうだっ
 セ〇レッセ〇レでいいからそんなこと言わないでーーーー」

と大絶叫。私子&彼男唖然。周りの人もギョッとした目でこちらを見る。視線が痛い…。
もう本当、顔から火が出るほど恥ずかしかった。すると、背後から聞き覚えのある声が。

323: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 15:01:26 ID:K4/uZtyh0
「やぁだ~こんな道中で何やってんの?羞恥心の欠片も無いんだね。
 男一人落とせないなんて信じられない。あんたになんか声掛けるんじゃなかった」

恐る恐る振り向くと、そこには先程別れたはずのA子が立っていた。
彼男の足元でしばらく蹲っていた友子だが、A子の声を聞くなり凄い勢いで起き上がると、
A子の前で土下座をした。何度も言うようにここは路上。もう形容したくないけど、どんだけ熱くて汚いかは友子だって分かるはずだ。
友子は絞り上げるような声で、

「お願いします!もう一回チャンスちょうだい!今度は上手くやるから!
 お 願 い し ま す - - - ー - ! ! ! 」

皆唖然。ていうかA子私用は?A子と友子は知り合いだったの?
あのA子の砂糖菓子みたいなふんわり甘い雰囲気はすっかり消え失せていて、A子は淡々と友子に説教をしていた。
A子が何か言葉を発するたび、友子は何度も頷いて、時々嗚咽が漏れ聞こえた。
A子はそんな友子をしばらく黙って見据えていたが、一言。

「そんな言ってももうご褒美はあげられないよ。
 だって友彼君は、この人と付き合ってるんだから☆」

A子はそう言い終わるは否や、私子に可愛く抱きついた。私子&友子(Д)メダマドコー
すると、しばらく空気だった彼男が動いた。

「は…?」

326: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 15:15:15 ID:K4/uZtyh0
彼男は私子とA子の間に割って入ると、A子と何やら話を始めた。
彼男は低姿勢と言うよりかは、クレーマーを対処する店員のように冷静に相手を説得する感じ。
しかしA子は私子に暴言を吐く事を止めず、それどころかヒートアップしていく。
最初は穏便に済まそうと努力していた彼男だったが、A子が彼男の腕や腰辺りなどをなぐる暴挙に出たあたりから徐々に苛立ちが募っていくのが傍目から見ても分かり、口論に。
そして私子との浮気疑惑がかけられている友彼が今回の事の発端となった友子ストーカー事件に絡んでると知るとついにブチ切れ。

「今すぐ友彼をここに呼んで来い!!!」

とA子を怒鳴りつけた。彼男が声を荒げるのは初めてだったため、私までビビった。
A子は彼男の迫力に押されてか、渋々友彼へ電話をかけた。
友彼は丁度仕事が終ったらしく(夏は日が暮れるのが遅いため油断していたが、もう19時を回っていた)
すぐここに来てくれる事に。そして約束の時間きっかしに、友彼は満面の笑みでこちらに走ってきたが、私子や友子の顔を見ると硬直。
そりゃそうだ、彼女に呼び出されて来てみたら元カノ+元カノの友人+なんか知らんけど怒ってる奴がいたんだから。
しかも今私はお前の彼女にいつの間にかなってんだぜーと思いつつこれまでの話を簡単に掻い摘んで説明。
友彼は目を白黒させていたが、この5人で話がしたいという趣旨を伝え何とか承諾を得る事が出来た。
そして一行はこのスレでもお約束のファミレスに行く事に。
その間、私子は彼男が手を握ってくれていたおかげでなんとか表面上平穏を保っていられたが内心は?だらけでパニック。
友彼は動きがぎこちないし、友子はというと怖いくらい静かで、時折うわ言のように友彼の名前を呟いていた。
A子はさっきとはうって変わって、いつも通りの様子で場を和ませようと話を盛り上げたりして(A子だけが喋っていたが)
その神経が信じられなかった。

329: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 15:35:13 ID:K4/uZtyh0
ファミレスは夕飯時だけあって結構混んでいたが、何とか席に着く事ができた。
食欲なんてあるはずもなく、とりあえず飲み物だけ5人分頼むと明らかに驚いていたバイトさんの顔が忘れられない。
重い沈黙の中、最初に口を開いたのは友子だった。

「友彼、私子と付き合っているってどういう事!?
 もしかして私と付き合ってる時から関係を持ってたんじゃないでしょうね?
 どうなの!?」

友彼思いもよらぬ友子の発言に唖然。すると、彼男が友彼相手に簡単に自己紹介を済ますと、友子のフォローに入った。

「すみません、彼女もさっき話を聞いたばかりでちょっと混乱してるんです。
 俺は信じてないですけど、友彼さんは私子と付き合ってるんですか?」

すると友彼テンパったのか、慌ただしく鞄から携帯や手帳を取り出すと机いっぱいにぶちまけた。
そこには、A子とのラブラブ写メがずらり。中にはハ〇撮りやチュープリなんかもあって、見てるこっちが赤面。
ご丁寧に日付まで記してあったので、二股の誤解は解けた。そして続く尋問。

彼「元カレ元カノって関係は…」
友彼「私子と関係を持った事は断じて無い」

そんなやり取りが何度か行われ、私子と友彼が付き合っているなんて事実無根にも程がある事が分かった。
すると、A子と友彼の写メやプリを呆然と見つめていた友子がついにキレた。

「一体どういうことよおおおおおおおおおお」

友子がA子に掴みかかった。必死で止める男陣。私子はそれをぼんやりと眺めていた。
なんとかA子から友子を引きはがすと、今まで黙っていたA子が大声で泣きじゃくり始めた。

「ごめんなさいぃぃぃぃ」

は?

332: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 15:48:18 ID:K4/uZtyh0
そして私子と友彼の浮気疑惑は先程A子から知ったものだという事を友彼に話す。
友彼は驚きつつも、何か理由があるのかもしれないと泣き伏せるA子を宥めつつ話をしてくれと言うと、A子はあっさり承諾。

「実は…実は…この前うっかり友彼君の携帯を見ちゃって…。
 そしたら私子とのメールのやり取りがいっぱいあって、凄いショックで…。
 私子と友彼君のことだから浮気は絶対ないって信じてたけどずっと不安だったの。

 そんな時知り合った友子ちゃんがひょんなとこから私と友彼君が知り合いだって事を知って…。
 すると今まで仲良かったのにいきなり様子が急変して友彼君とヨリを戻すよう頼んできて…。
 断るとボウリョク振るわれるし…。彼女いるって言っても聞かなくて…。
 それでつい、つい私子の名前ポロっと出しちゃったの…そしたら本気にしちゃって…。

 ごめんね私子…。自分を守る為に私子を盾にしちゃって…。
 それで彼氏とももめちゃったんでしょ?まさか私子の彼氏にまでしつこくするとは思わなくって…」

嘘だ。嘘だけど、真実を巧妙に織り交ぜた嘘だった。
友彼はまんまとA子の言葉を信じたらしく、細い肩を震わせて泣きじゃくるA子を抱くと、
こちらに向き直り丁重に頭を下げた。

「さっきA子が言った通りの話だ。 
 自分たちのいざこざのせいで私子と彼男君の仲をこじらせちゃってごめん。
 俺が不安にさせたせいでこんなことになった。俺の責任だから、あんまりA子を責めないでやってくれ。
 A子に悪気があってそんな嘘ついたわけじゃないんだ。」

そして魂の抜けたような友子を睨みつけると

「俺はお前と元の鞘に収まる気はさらさら無いし、A子と別れるつもりは無い!
 今後一切A子に近づくな、これ以上しつこくするようだったら警察に突き出す!」

と言い放った。そしてA子に何度も謝る友彼。A子もうんうんと頷いて、無理矢理ハッピーエンドに終わらされた私達。納得がいかなかった。

339: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 16:08:42 ID:K4/uZtyh0
「ちょっと待って下さい!」

と叫ぶ私子を手で制止する彼男。
もしかして、A子にすっかり騙されちゃったのか?と危惧したが、どうやらそうじゃないらしい。
なんと、あっさりトイレに向かって行ったのだ。後を追う形で友彼もトイレへ向かう。もう漫画並みにその場にずっこけそうになったのだ。
しかし、男共も去ったしA子が本性を見せるチャンスかも、と思い直し、机に頭を伏せたままのA子に言葉を投げかけた。

「嘘つき」

反応を見せない。でもこのままじゃ終われない!私子は続けて言った。

「自分のした事くらい誤魔化さずちゃんと自分の口で言えよ!
 何で私と彼男を別れさせようとしたのかは分かんないけど、計画が失敗したら
 共犯の友子に全部罪を被せようなんて最低。皆の前で謝りなよ!」

すると、今まで黙ってたA子がようやく顔を上げた。
目をこれでもかと言わんばかりに大きく見開いて、口は醜い形に歪んでいた。
あんな酷い顔、私は見た事が無い。A子は何が可笑しいのかケタケタ笑い始めた。

A「何?お説教?キモいんだけどw
  自分の罪認めろとか馬鹿じゃない?大げさなこと言ってんじゃねーよwウザっw」
ついに本性出した。

A「大体、彼男がA子になびかなかったところで今回の計画は全部パァだから。
  あんたの彼氏が友彼呼べとかほざくからこんなめんどくさい事になったんじゃん。
  謝ってほしいのはこっちだしw今更あんたの信頼を取り戻そうとか思ってないから」

A「何?それともあんたの彼氏を友子に略奪させようとしましたー
  上手く事が運んだらご褒美に友彼とヨリを戻せるよう協力するって言いましたー
  仕事のモチベーション上げるために今友彼は私子に二股かけられて騙されてるって友子に吹聴しましたー
  って言えばいいわけ?」

A「私が友彼に面と向かって言ったところであいつが信じるわけ無いじゃんw
  結局ただ嘘ついただけになって友子は腕切り損しましたーww」 
 
349: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 16:22:49 ID:K4/uZtyh0
A子の友子にした説教から、A子が友子に私子と彼男の仲を引き裂くよう嗾けたのは分かったが、まさかここまでとは…。
しかし、タガが外れたように話しだすA子にもう私の興味は向いていなかった。
トイレから出て来る彼男と友彼の姿を見つけたからだ。そして、A子の本性をバラすいいアイディアが浮かんだ。
やるしかないし、今しかない。幸いA子は男陣が帰ってきてるのに気付いていない。
彼男らとの距離は5Mを切った。私は渾身の力を込めて叫んだ。

「かかったね。さっきのA子の姿、全部携帯のムービーで撮ったからw
 これ友彼や学校の皆に見せたらどうなるかなー」

はったりだった。しかしA子はまんまと信じた。
「うすぇほdん:んx@お@mwl。くぁq」A子は喚き声を上げると、
印籠の如く突きつけた携帯を奪いに私子の元へ飛びかかってきた。
しかし、すぐ真後ろに友彼がいる。A子はすぐに捕獲された。
友彼「何やってんだよ!A子!」
彼「私子!大丈夫か!?」
A子はうなだれたまま何も言わない。私子はA子に向かって言った。

「A子、自分のしたことをこの場でちゃんと謝ったら、このムービーは誰にも見せないから」

彼男はムービーを見せないという言葉に反応したが、何とか宥める私子。ていうかムービー元々ないし。
皆無言で見守る中、A子がやっと口を開いた。
「違うの…友彼君」
ん?A子が続けざまに叫んだ。

「さっきのは私子が私に不利になるムービー?写メ?を友達に一斉送信しようとしたの!
 だから取ろうとしただけで!私は悪くないよ!!!」

友彼が静かに言った。「不利になるムービー、写メって何?」

「私子の家に泊まりに行った時に撮られた私のハダカのやつ!」

357: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 16:32:26 ID:K4/uZtyh0
パチン!友彼がA子にビンタをした。
随分力を抜いたのが音からして分かったが、A子は「え…!」と言ったきり押し黙った。
男にボウリョクを振るわれたのが初めてだったんだろう。友彼が言った。

「さっき私子が、謝れって言ったのは俺をダシにして友子を利用して、
 私子たちを別れさせようとした事なんじゃないの?」

何でその事を?思わず彼男を見ると、彼男が衝撃の種明かしを。
「トイレに行ったと見せかけて、事の本末を全部友彼に話した。
 一緒にトイレついてきてくれなきゃどーしよーかと思ったw」
なるほどね、と納得しところで、友彼が話を続ける。

「彼男君に聞いた時は全然信じられなかったし、もし本当でもちゃんと自白したら許そうと思ってた。
 でももう2回もチャンスを貰ったのに、嘘を言うようなお前とは無理だよ。
 別れよう」

呆然としていたA子だったが、友彼の最後の言葉を発した瞬間ペアリングと思しきものを投げてきた。  

359: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 16:38:28 ID:K4/uZtyh0
「別れようって何?何であんたにそんな事偉そうに言われなきゃなんないの?
 ATMは口答えせずに黙って金出しときゃいいんだよ!
 ボウリョク振るう男なんてこっちが願い下げ。あんたの変わりなんて腐るほどいる!
 あんたなんて友子を釣る餌に過ぎないんだよ!」

開き直ったA子は、「マジムカつくっ」と捨て台詞を残すと、その場から立ち去って行った。

後日ジュリエットメールが送られてきたもののガンスルーすると諦めたらしく、私達の前に現れなくなった。
A子はどうやら私子の事が前から憎くて憎くてしょうがなかったらしい。
A子のジュリエットメールはこの修羅場の矛盾点や疑問を一掃してくれたため感謝してますw

362: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 16:42:12 ID:K4/uZtyh0
A子が出て行くと、友子がその場から崩れ落ちた。(というより椅子からずり落ちた?)
何故か号泣している。理由を聞くと、「ごめんなさいごめんなさい…」と謝られた。
友彼がもう友子とヨリを戻す気が無い、という趣旨を伝えると友子は泣きながら頷いていた。

そして友彼からも自分の彼女がごめんと謝られ、人生初の修羅場は幕を閉じました。

365: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 16:46:11 ID:j8Csrpye0
>>362
乙です
友子も今度は健全な恋愛が出来るといいね

364: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 16:44:23 ID:NJ2w2YAL0
>>ID:K4/uZtyh0
お疲れ様でした
本気で巻き込まれただけなのに、
こんなすごい修羅場だなんて災難でしたね

368: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 16:49:28 ID:kddOkZ4m0
K4/uZtyh0さん乙でした。
K4/uZtyh0さんガ憎いからって
人を巻き込もうとするA子には怖さを覚えますね。

370: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 20:13:42 ID:mJGCKZKM0
A子恐すぎる…
自分の彼氏だけ巻き込んでATMにするならまだいいけど周りを巻き込むのだけは勘弁

372: 恋人は名無しさん 2010/07/19(月) 23:40:24 ID:Obz1SUk20
すごいものを読んじまっただー。
女ってコエー。